宮古市では以前は3隻の遊覧船が運航していましたが、2隻が東日本大震災で被災、奇跡的に被災を免れた1隻で震災からわずか4カ月で運航再開しました。しかしその後の乗客減少や船の老朽化により、令和3年1月に58年の歴史に幕を下ろしました。遊覧船の再開を望む市民の声が多く寄せられたことを受け、宮古市がクラウドファンディングなどの寄付を活用し新しい船を建造しました。市が公設民営で令和4年7月に就航したのが新しい遊覧船「宮古うみねこ丸」です。
「出崎埠頭」 「浄土ヶ浜 (桟橋)」 2つの発着所から出航し、 国の指定名勝「浄土ヶ浜」や三陸ジオパーク・ジオサイトをガイドとめぐります。船上からでしか見られない三陸の海岸美を楽しめます。
「瓶ドン」は、2019年に「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」地方創生賞(名品部門)を受賞し、現在もテレビや雑誌でも数多く取り上げられている、今や宮古を代表する名産品です。
生ウニは、型くずれ防止や保存のためにミョウバン等の添加物を使用するのが一般的ですが、宮古市の生ウニは、添加物を一切使わず、滅菌した海水と一緒に牛乳瓶に詰めることで、鮮度や旨みを損なうことなく販売しています。このことにヒントを得て、「瓶に詰まった新鮮な海鮮をほかほかご飯にまるごとかけて」をコンセプトに生まれたのが「瓶ドン」です。
“震災を乗り越えて、宮古市を盛り上げたい!”との思いから、発案者でありリーダーシップを取る宮古観光文化交流協会と飲食店が奮闘、試行錯誤を繰り返し誕生したのでした。宮古市の確固たるブランドにしようとの思いから、『瓶ドン』は商標登録しています。2019年は提供店舗数が増え、飲食店だけでなく、宿泊施設でも瓶ドンが食べられるようになりました。また2020年6月からは通販が始まり、自宅でも瓶ドンが食べられるようになりました。
水産物の安定的な供給と未来を切り開く取り組みとして、2019年より宮古湾内でニジマス「宮古トラウトサーモン」の海面養殖にチャレンジし、2020年に初出荷を経て、現在では生産規模、水揚げ高も拡大し、つくり育てる海面養殖漁業として宮古漁業協同組合の事業として運営されています。
宮古市民の希望が詰まったトラウトサーモンは、刺身としても加工品としても、脂乗りがよくクセがなく食べやすいと大好評。水揚げは、秋サケの水揚げ終了後の4月頃から7月中旬頃まで続き、市内外のスーパーや飲食店などに並びます。