<参考>津波遡上高(陸地を駆け上り到達した津波の高さ)
・田老小堀内地区 37.9m (東大地震研究所発表) ・重茂姉吉地区 40.5m (学術合同調査グループ発表)
●14時46分に発生した、東北地方太平洋沖地震によってもたらされた戦後最大の自然災害が、「東日本大震災」です。東北地方太平洋沖地震は、三陸沖約130km、深さ約24kmを震源に、太平洋沖南北500kmを震源域とするプレート境界域に発生した海溝型の巨大地震でマグニチュード9.0は国内観測史上最大で、全世界でみても、1960年のチリ地震津波や2004年のインドネシア・スマトラ島沖地震等に次ぐ、1900年以降4番目の巨大地震となりました。
●津波の規模もけた違いに大きく、北海道から沖縄にかけての太平洋沿岸で高い津波が観測されたほか、日本海、オホーツク海、東シナ海の沿岸でも津波が観測され、さらにハワイや北米・南米にまで津波が到達したといわれます。
(宮古市(2014)『東日本大震災宮古市の記録』第1巻《津波史編》)
●人的被害は死者19,747人、行方不明者2,556人、住家被害も建物の全壊半壊一部損壊が合わせて1,154,893棟と未曾有の甚大な被害となりました。ストック(社会資本・住宅・民間企業設備)への直接的被害額は、約16.9兆円と推計されており、阪神・淡路大震災(約9.6兆円)の1.7倍以上の被害額となりました。
(『国土交通白書2021』)
出典:岩手県平成25年3月発行「岩手県東日本大震災津波の記録」
一般財団法人日本気象庁協会ホームページ平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震津波の概要(第3報)青森県~福島県の津波高・浸水高および青森県~千葉県の浸水状況」(赤字は、)津波観測施設が津波により被害を受けたためデータを入手できない期間があり、後続の波でさらに高くなった可能性があることを示す。*はGPS波浪計による観測値
市街地へ流れ込む津波の様子がわかります。
・新川町・旧市役所付近・田老字西向山
映像出典:国土交通省東北地方整備局「震災伝承館」より転載
▶https://infra-archive311.jp/
※国・県の施設、鉄道、電信電話、電気事業者関係等の被害を除く(主な被害推計額/住宅1,496億円、商工労働関係施設281億円、水産関係施設215億円、漁港施設150億円)
※被災世帯数は罹災程度が半壊以上、発災時数値
東日本大震災の名称について
・3月11日、気象庁はこの地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名。4月1日、政府は地震による震災の名称を「東日本大震災」とすると発表。岩手県では「東日本大震災津波」と表記することとしています。
・Great East Japan Earthquake (外務省発表の公式名称)
・The 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake (気象庁命名の英語名称)
3月11日は「東日本大震災津波を語り継ぐ日」です。
岩手県では、令和3年2月、3月11日を「東日本大震災津波を語り継ぐ日」とする条例を制定しました。震災により亡くなった多くの尊い命に追悼の意を表し、震災の教訓を伝承するとともに、これまでの復興に向けた歩みの中で得られた多くの絆を大切にし、一人ひとりの大切な人に想いを寄せ、ふるさと岩手を築いていくことを誓うものです。