「学ぶ防災」と伝承施設で防災学習

宮古市に被害をもたらした災害

森・川・海の自然に恵まれた宮古市は、自然からの豊かな恵みがある一方、過去には大津波や洪水・土砂災害などの大きな自然災害を経験しています。
過去の自然災害を知ることは、宮古市が災害をいかに乗り越え、復興してきたかを学び、災害時にどのような行動をしたらよいかを考えるヒントになります。

命てんでんこ−災害を語り継ぐ「学ぶ防災」の震災学習

未来に震災の記憶・教訓を伝える「学ぶ防災」ガイド

「学ぶ防災ガイド」は、東日本大震災により大きな被害が出た宮古市田老地域の当時の状況を伝えることで、津波災害の恐ろしさや命の大切さを伝える震災ガイドです。
防潮堤の上での案内、被災した状態で保存されている「津波遺構たろう観光ホテル」の館内案内、及び津波発生時の映像(マスコミ未公開)の上映をとおして、<自然災害の恐ろしさ>と<いち早い避難の大切さ>を、被災した現場で身をもって感じていただきます。

「命てんでんこ」とは
明治三陸地震津波(1896年)や昭和三陸地震津波(1933年)から現代まで、宮古市をはじめ三陸沿岸の被災地で言い伝えられている教えで、津波から命を守る術(すべ)として「てんでんこに」、つまり「一人ひとりがそれぞれで、それぞれに」逃げることが大切だという意味です。「自分の命は自分で守ること」を教えている、命を守る言葉です。

全線再開まで3年。復興のシンボル・三陸鉄道「震災学習列車」

東日本大震災でその3分の2が寸断されてしまった三陸鉄道(通称:三鉄=さんてつ)は、3年かけて復旧工事を一歩ずつ進め、2014年に全線再開し、2019年3月にJR山田線の宮古、釜石間の移管を受けて全長163キロとなり、全国で最も長い第三セクター鉄道「リアス線」となりました。車両貸切の臨時列車で移動しながら、三陸鉄道の社員または沿岸住民から、東日本大震災当時の状況や復興への取り組みの話を聞きます。運行区間は、「久慈駅~田野畑駅間」・「鵜住居駅~宮古駅間」・「盛駅~釜石駅間」です。

北リアス線開通時のようす(2014年4月)

三陸鉄道「震災学習列車」の様子(写真提供:三陸鉄道)

震災伝承施設、自然災害伝承碑が伝える教訓