1968(昭和43)年5月16日十勝沖地震津波

発生日時
1968年5月16日午前9時48分 
震源
三陸北部沖(北緯40.73度、東経143.58度)
地震の規模
マグニチュード7.9
最大震度
震度5
宮古市の震度
4
宮古市の津波浪高(T.P.上)
116cm

昭和43年5月16日9時49分にマグニチュード7.9の巨大地震が発生し、北海道、青森県、岩手県で震度5の揺れを観測し、東北地方や北海道の太平洋沿岸を5m前後の津波が襲いました。実際の震源地は三陸北部沖で、延宝5(1677)年・宝暦13(1764)年・安政3(1856)年の津波が同様の被害をもたらしたと考えられています。三陸沿岸で浸水の被害が相次ぎ、52人が死亡、330人が負傷し、家屋全半壊は3,000棟以上に及びました。

金浜海岸 襲いかかる津波

津波に流される漁船

鍬ケ崎 10時32分頃の引き波

※写真提供:旧宮古測候所

地震発生後20分から60分の間に北海道および東北の太平洋沿岸に津波が来襲した。昼間の干潮時であったことと、チリ地震津波後、海岸堤防や護岸など海岸保全設備が整備されてきたため、津波による被害は比較的少なかった(『1968年十勝沖地震調査報告』)。宮古で震度3を記録、津波の最大波高216cmを記録した(『十勝沖地震に関する地震津波速報』)。
赤前の津波堤防での波高は4.98mを記録、きりたった津波により海苔・カキ・ワカメの養殖施設などに被害を与え、被害額は3億6千万にものぼった(『広報みやこ昭和43年6月1日号』)。

-「『宮古市の記録』歴史津波 解題」より転載-

田老町ではそれほどの被害はなかったが、同日11時8分に最大波高2mを記録誌、漁港に停泊していた宝福丸(39トン)が引き潮で港外に押し流され沈没する惨状を呈した

(田老町(1995)『地域ガイド 津波と防災』)。