林野火災、 雪害、その他

強風や乾燥、落雷など、自然発火を原因とする林野火災(山火事、森林火災)。気候変動による気温の上昇や地球温暖化の影響により、地表の乾燥や干ばつが進行するにつれ、頻度および規模が増大しており、各地で大きな被害を出しています。一度燃え広がれば人の手では消火しきれない規模になることもあり、宮古市でも過去に大きな被害を出しています。林野火災は、森林資源の減少や生物多様性に影響を与えるだけなく、土壌流出など他の自然災害の発生を招く可能性があります。

1961(昭和36)年5月29~31日 三陸フェーン大火

発生日時
1961(昭和36)年5月29日〜31日
被災地
宮古市(1961年当時:宮古市、田老町、新里村)

昼過ぎから岩手県一帯に台風4号が吹き荒れて、三陸沿岸の各所で旋風を巻き起こし、実に75年ぶりの異常乾天といわれた気象状況下でフェーン現象が発生。宮古地方では午後2時頃には平均風速25.1m、瞬間最大風速44.3mの強風を記録。乾燥と強風という悪条件の中で県北や沿岸地方に発生した山火事は、たちまち各所に飛び火し燃え広がり、宮古市、新里村、田老町をはじめ久慈市、岩泉町、田野畑村、普代村、山田町に被害をもたらし、3日間も延焼する史上最大の山火事となりました。

(宮古市(1974)『宮古のあゆみ』)

宮古市崎山の岩船山で強風にあおられ、次々と飛び火した(5月29日夜)

全焼した女遊戸(おなつぺ)集落の全景(5月30日)
※写真出典:宮古市(1974)「宮古のあゆみ」